> http://norml.org/index.cfm?Group_ID=8419 Oral THC Reduces Aggressive Behavior In Patients With Refractory Psychosis, Study Says December 9, 2010 - Orangeburg, NY, USA THC の経口投与により難治性統合失調症患者の攻撃的傾向が減少したとの研究結果 2010 年 12 月 9 日 - アメリカ合衆国ニューヨーク州オレンジバーグ Orangeburg, NY: The administration of oral synthetic THC is associated with improved symptoms of psychosis in patients with refractory schizophrenia, according to the findings of four case reports published in the November issue of the Journal of Clinical Psychiatry. ニューヨーク州オレンジバーグ: ジャーナル "Clinical Psychiatry (精神医 学)" の 11 月号に掲載された四例の報告によると、合成された THC の経口投 与が難治性の統合失調症の改善を示す事が発見された。 Investigators at the Rockland Psychiatric Center in Orangeburg, New York, the Columbia University Medical Center, and the New York University School of Medicine assessed the efficacy of oral THC (dronabinol) on eight patients with refractory psychosis. The subjects in the trial had a history of symptomatic improvement when using cannabis and had been unresponsive to conventional medical treatments. ニューヨーク・オレンジバーグのロックランド精神医学センター、ニューヨー ク・コロンビア大学病院、ニューヨーク医科大学の研究者らは 8 名の難治性統 合失調症患者に THC を経口投与(ドロナビノール)し、その有効性を調べた。 対象となった被験者らは過去に大麻の使用により症状が改善した経験を持ち、 また従来の薬物治療に反応しなかった患者である。 Researchers reported significant improvement in four of the eight patients after oral THC treatment. In particular, authors reported that cannabinoid administration produced a significant reduction in subjects' aggressive tendencies. 研究者らの報告によれば、THC の経口投与の結果として 8 名のうち 4 名の症 状が大幅に改善されたとの事である。特にカナビノイドの投与によって被験者 らの攻撃的傾向が大きく抑えられたと報告している。 No patients in the study experienced any significant adverse side effects from THC. この研究における被験者らは、いずれも THC からの有害な副作用を受ける事が 無かった。 "[I]t appears that a predisposed subset of patients with schizophrenia may actually improve with cannabinoid stimulation," investigators concluded. 「統合失調症の素因を持つ患者は、カナビノイドの刺激により実際にそれが改 善される可能性があるようだ」。研究者らはこのように結論した。 The team had previously reported positive results with oral cannabinoid therapy in four of six patients with chronic, refractory schizophrenia. この研究チームは過去にも 6 名の慢性的な難治性統合失調症患者らのうち 4 名までがカナビノイドの経口投与から良好な結果を得られた事を報告している。 In March, investigators at Edmundston Regional Hospital in New Brunswick, Canada reported that male patients diagnosed with schizophrenia obtained subjective benefits from inhaling cannabis. 三月にもカナダ・ニューブルンズウィック州のエドムンドストン地方病院の研 究者らが、統合失調症と診断された男性患者らが大麻の喫煙により症状の主観 的な改善を得られた事を報告した。 Survey data published in 2008 in the International Journal of Mental Health Nursing also reported that schizophrenic patients obtained subjective relief from cannabis, finding that subjects consumed cannabis to reduce anxiety, mitigate memories of childhood trauma, enhance cognition, and "improve their mental state." "International Journal of Mental Health Nursing (精神保健看護国際ジャー ナル)" が 2008 年に発表した調査データにも、統合失調症患者らが大麻の喫煙 から主観的な改善を得た例が記載されている。大麻を喫煙した患者は不安感が 軽減し、小児期の精神的外傷が和らぎ、認知能力が向上し、そして「精神状態 が改善した」。 For more information, please contact Paul Armentano, NORML Deputy Director, at: paul@norml.org. Full text of the study, "Improvement in refractory psychosis with dronabinol: four case reports," appears in the Journal of Clinical Psychiatry. より詳しい情報については NORML 副事務局長ポール・アルメンターノ にお問い合わせ下さい。研究結果の全文は "Improvement in refractory psychosis with dronabinol: four case reports (ドロナビノー ルによる難治性統合失調症の改善: 四例の報告)" の表題で、ジャーナル "Clinical Psychiatry" に掲載されています。 (PHO のコメント) 大麻と統合失調症の関係については、通常、これとは逆の事が言われている。 つまり「大麻は統合失調症の原因となる」という事だが、果たしてそれは医学 的な事実なのだろうか。もしもこの記事に書かれている事が事実であり、「統 合失調症の原因」説が大麻の有害性を喧伝するために考え出されたデマだとし たら、それは単にデマであるという以上に悪質だ。大麻を否定する事を目的に、 統合失調症患者の利益を損っているからである。いずれにせよ医学的な事実と いうものは人々の主義や主張に左右されるものではなく、極めて客観的に存在 している。今後も大麻と精神疾患に対して深く研究される事を望む。